地域をつなぐ伝統
卯年祭り
12年に一度、卯年に行われる人々の祈りが込められた祭り、卯年祭り。正式名称を「卯年式年御幸渡御大祭」と言い、「御神廻」「大廻り」または「卯年祭り」などと称されています。南魚沼市塩沢地域の中之島地区、上田地区の全域と石打地区の一部に江戸時代から伝わるお祭りです。
祭りの起源はさまざまありますが、卯年には凶作や疫病、災害など、地域の人々が苦しむことが多くあったため、豊作と厄払いを願って行われてきたと伝わっています。
享保7年(1722年)に魚野川が氾濫し、その災害除けとして、翌年の享保8年(1723年)に大がかりな御神廻が始まったとされています。その後は卯年でない年にも行っており、約100年続きましたが、文政7年(1824年)を最後に中断しました。それから時が経ち、慶応3年(1867年)卯年に復活し、以来、舞子大山組では吉凶に関わらず卯年に挙行することが取り決められました。
舞子大山組は、舞子、万条、大原、五丁歩、姥島、論丸、坪池、五郎丸、中子、徳田の10か村からなり、合同で祭りを行っています。
舞子大山組における御神廻は、神恩に感謝し、人々の幸せと五穀豊穣、無病息災を祈って御祭神を遷した御神輿が鈴木家御仮舎から出立し、石上神社を御旅所として舞子大山組10か村を巡行した後、御神山の大神宮へ遷宮するものです。この行列に先行して、50人からの勇壮な大神楽が現れ、道中の清祓いを行います。行列は御神輿を中心に約400人が列をなし、全長は300メートル余りにわたります。先頭には大幟、その後には吹き流し、大榊、五面、稚児行列、神事を執り行う巫女、山太夫、神官、宮司、御幣が御祭神を遷した御神輿を先導します。御神輿の後ろからは大山組10か村それぞれの屋台が続き、笛太鼓のにぎやかなお囃子を奏でながら巡行します。この行列は1日をかけて、村々をまわります。祭りの最後、御神山を各村の屋台が勢いよく駆け上がる姿は、迫力満点です。
村々の融和と親睦を基調として、地域の人々が引き継いできたこの大祭が、今後も伝統ある行事として末永く継承されることを望みます。
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観光情報
名称 | 石上神社 |
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住所 | 新潟県南魚沼市舞子1563 |
電話番号 | 025-773-6665(南魚沼市商工観光課) |
営業時間 | 要予約 |
参拝料 | 300円 |