雪から⽣まれた芸術品「越後上布」
中⽥屋織物
雪国の⾃然⾵⼟と⽣活環境から⽣まれ育った⿇織物「越後上布」
雪から⽣まれた芸術品と呼ばれる織物「越後上布」。その歴史は古く、奈良の正倉院に「越後の⿇布」と記録が残されていることから、約1200年前から作られていたといわれています。朝廷や将軍家への献上品として贈られた記録もあり、当時から⾼い評価を得ていました。
越後上布の原料は植物の苧⿇(ちょま)です。茎の中の繊維を取り出したものを、⽖で細く裂き、1本1本の端を撚り合わせてつなぎ、⽷作りをします。いくつもの⼯程を経て織り上げ、⼿間のかかる⼿作業は、昔の⼯程とほとんど変わることのない技術を受け継いでいます。
越後上布は通気性が良く、軽く、さらりとした着⼼地は、夏の最⾼級の⿇織物として知られています。昭和30年に国の重要無形⽂化財に技術指定され、平成21年にはユネスコ無形⽂化遺産に⽇本の染織技術としては第⼀号で登録されました。
昔から豪雪地であった南⿂沼地域。その雪の豊富な湿気は乾燥すると切れやすい⿇⽷を扱うことに適していました。半年近くも雪に閉ざされる⽣活の中で培われた⼈々の忍耐⼒と誠実さが⾃然⾵⼟と重なり越後上布は作られてきました。
守り継がれる雪の恩恵「雪晒し」
「雪中に⽷となし、雪中に織り、雪⽔に洒ぎ、雪上に晒す。雪ありて縮あり、されば越後縮は雪と⼈と気⼒相半ばして名産の名あり、⿂沼郡の雪は縮の親といふべし。」 江戸時代の⽂⼈、鈴⽊牧之が「北越雪譜」の中で越後縮が雪国の⾃然⾵⼟に深い関わりがあることを描いたものです。
2⽉末から3⽉の天気の良い⽇に、越後上布を雪上に広げる雪晒しが⾏われます。これは、太陽と雪の⼒で布を⽩くするもので、この地域では春を告げる⾵物詩となっています。 越後上布はまさに、雪の恵みを受け、雪国の先⼈の知恵と共に現在も⾃然環境と⼀体化して作り続けられている⿇織物なのです。
塩沢で四代続く織元「中⽥屋織物」
越後上布の技術を絹織物に取り⼊れた織物が、「塩沢紬」「本塩沢」「夏塩沢」になります。細かい⼗字絣や亀甲絣などで構成された模様の表現は、塩沢の織物の魅⼒の⼀つです。
当社では、⿇織物の「⽂化財越後上布」「古代越後上布」、絹織物の「塩沢紬」「本塩沢」「夏塩沢」を製作しており、細かい絣の模様と、⾵合いに、こだわりを持ったモノづくりに励んでおります。織りの⾵合いを⾝近に感じていただければと、少しずつ⼩物もこしらえております。
フォトギャラリー
ストーリームービー
観光情報
店舗名 | 中田屋織物 有限会社 |
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住所 | 新潟県南魚沼市塩沢95 |
電話番号 | 025-782-0106 |
営業時間 | 9:00~17:30(工場見学は行っておりません) |
定休日 | 土日 |
駐車場 | 2台 |